エミュ鯖社会問題ネタ(日経新聞記事)

無料で攻略簡単　オンラインゲーム模倣版後絶たず

http://www.nikkei.com/article/DGXNZO50151510Z21C12A2CC1000/

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無料で攻略簡単　オンラインゲーム模倣版後絶たず 
根絶の決め手もなく

2013/1/7 1:06

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　インターネット上の仮想世界で利用者が一緒に遊ぶオンラインゲームの模倣版が相次いで出現し、ゲーム会社が頭を悩ませている。中身は正規版そっくりだが、攻略しやすいようにゲームの設定に手を加え、大半は無料で公開。ゲーム会社は監視を強め、警察も昨年９月、著作権侵害容疑で初摘発に踏み切ったが、根絶の決め手はないのが現状だ。

模倣版では強力な武器を労せず入手できる

　仮想世界の草原で、剣や盾を構えた戦士たちが巨大な怪物を瞬く間に倒す。一団は魔物たちの巣窟を難なく攻略。画面には「本物ではあり得ない早さ。しかも無料で」と興奮した様子の利用者の書き込みが表示された。

　韓国のゲーム会社が開発したオンラインゲーム「タワー　オブ　アイオン」は、有料会員同士がネット上の仮想世界でチームを組んで冒険する人気ソフト。2009年７月の提供開始以来、会員登録は100万人に上るとされる。

　その人気の裏で、正規ソフトを改変した「エミュレーターサーバー」と呼ばれる模倣版がネット上に相次いで出現。戦闘で得られるポイントが500倍に水増しされたり、強力な武器を労せず入手できたりと設定が書き換えられていた。

　模倣版の多くは接続プログラムをダウンロードすれば、無料で利用可能。利用経験があるという男子専門学生（19）は「法に触れる不安もあったが、堂々と公開していたので大丈夫だと思った」と振り返る。

ソフトの制作会社や運営会社などでつくる日本オンラインゲーム協会（東京・渋谷）によると、模倣版は「ラグナロクオンライン」「メイプルストーリー」など、他の人気ソフトでも確認されている。「あるソフトは確認できただけで３年間に10件以上の模倣版が出回った」（ゲーム会社担当者）

　神奈川県警は昨年９月、「アイオン」の模倣版を作成したなどとして、著作権法（同一性保持権）違反と同ほう助の疑いで大阪府八尾市の男（23）ら３人を書類送検した。模倣版の摘発は全国初で、捜査幹部は「作成者だけでなく、利用者も摘発対象」と厳しい目を向ける。

　県警によると、模倣版は金を払わずに仲間内で遊ぶために作成するケースが多いとみられ、摘発事案では作成者の男が独りで遊ぶのに飽きて無料公開したところ、利用者が約３千人に膨れあがった。男は「閉鎖すると苦情が来てやめられなかった」と供述したという。

　国内で「アイオン」を運営するエヌ・シー・ジャパン（東京）は24時間体制の監視チームを設置。模倣版を発見すると管理者に警告メールを出し、掲載サイトのプロバイダーに削除を求めている。模倣されにくい技術の開発も進めているが、担当者は「サイトが削除されても別のプロバイダーに移設するなど、いたちごっこが続いている」と顔をしかめていた。

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